
「電車の運転はレールの上を走るだけだから簡単そう」と思う人もいるかもしれません。
しかし実際は、電車の運転には車とは違った難しさや奥深さがあります。
今回は車と比較しながら、電車の運転について考えていきたいと思います。
電車と自動車の運転の違い
横方向のハンドル操作がない
電車はレールに沿って走るため、車のように左右へ進路を変えるハンドル操作はありません。
そのため一見シンプルに見えますが、一方で障害物を発見しても進路変更で回避することは基本的にできないという大きなデメリットがあります。
ブレーキ距離が長い
電車は車と比べて重量が大きいだけでなく、鉄の車輪とレールの摩擦も小さいため、すぐには止まれません。
高速で走行している列車では停止まで数百メートル以上必要になることもあり、車の感覚とは大きく異なります。
そのため、常に先を読んだ運転が必要になります。
アクセルもブレーキも使わない時間が多い
上述したように電車は鉄の車輪とレールの摩擦が少ないため、力行(加速)しなくても惰性で長い距離を走ることができます。
車のように加速を繰り返す必要がなく、運転士の負担はこの特性により軽減されています。
制限速度を正確に守る必要がある
車にも制限速度がありますが、実際には多少の超過が起こることがあります。
一方、鉄道ではたとえ1km/hでも速度を超過してはならず、運転士は区間ごとの制限速度を全て把握しながら、速度を厳密に守って運転する必要があります。
時間を守らなくてはならない
電車は制限速度を守るだけではなく、時間通りに運転することも重要です。
各区間ごとにどのくらいの速度で走れば予定時刻に到着できるかを考えながら運転しています。
運転の途中に休憩ができない
交代駅まで継続して運転するため、途中で自由に休憩を取ることは基本的にできません。
トイレや体調管理も含めて自己管理することが求められます。
常に見られている
運転士は多くの乗客から見られながら仕事をしています。
カメラを向けられることもよくあります。
仕事を見られたり、撮影されるというのは思った以上にストレスを感じるものです。
プレッシャーが大きい
満員電車では何千人もの乗客を乗せて運転することもあります。
安全・時間・快適性を同時に考える必要があり、大きな責任を伴う仕事です。
ただ、責任を重く感じすぎると精神的な負担につながりますし、逆に意識しなさすぎても良くありません。適度な緊張感と冷静さを保つことが重要になってきます。
車の運転と電車の運転どちらが難しい?
個人的には電車の運転の方が難しいと感じます。
車両ごとの感覚の違い、制限速度、ブレーキ操作、時間管理など、同時に考えることが多いからです。
特に停車時のブレーキ操作は奥が深く、一度強めにブレーキをかけてから徐々に弱めて停止位置へ合わせる技術は経験を積んだ私でも難しいと感じます。
まとめ
電車は横方向のハンドル操作がないため単純そうに見えますが、実際には速度管理・時間管理・ブレーキ操作など、多くの要素を同時に考える必要があります。
感覚だけではなく知識や経験も求められるため、一人前になるまでには長い訓練と経験が必要なのです。
電車運転ゲーム「電車でGO!」でも、運転士の難しさを少し体感できると思いますのでぜひプレイしてみてください。
▶ 電車でGO! はしろう山手線を今すぐチェック
