電車運転士の仕事内容|運転だけじゃない意外な業務とは

鉄道コム にほんブログ村 鉄道ブログへ

※ここでしか読めない鉄道の裏話を公開中。
無料で提供する代わりに、広告を表示させていただいております。

電車運転士の運転以外の仕事

意外とある電車の運転士のデスクワーク

昔は「運転士=運転しているだけ」というイメージが強かったですが、ここ最近は少し事情が変わってきています。

実際には、運転以外の業務やデスクワークも増えており、単純に運転しているだけの仕事ではなくなってきました。

今回は、そんな運転士のリアルな業務について紹介していきます。

基本的には運転業務

それでもやはり、電車の運転士の仕事の基本は「運転」です。

業務としては大きく分けて、運転そのもの・運転に関係する業務・それ以外の業務の3つに分かれます。

運転関係の「運転以外」の業務

運転前準備

運転士は、乗務前にさまざまな準備を行います。

  • 時計の整正
  • 運転に使う持ち物の準備
  • 徐行区間や注意事項の確認
  • 管理者との点呼

この準備を怠ると、そのまま運転中のミスにつながるため非常に重要です。

▶ 運転士が行う点呼の具体的な内容とは?

出区点検

電車を車庫から出す前には、必ず点検を行います。

  • 車内の確認
  • 床下の確認
  • 運転機器、ドアの動作確認

安全に運転できる状態かどうかを確認する重要な工程です。

▶ 100以上ある出区点検の項目とは?

看視

運転士は、電車を動かしているときだけが仕事ではありません。

停車中であっても電車の状態を常に確認しています。

万が一、電車が勝手に動いたり異常が発生した場合にすぐ対応できるよう、電車を「看視」することも業務の一つです。

移動・便乗

次に乗務する電車に向かうために、車庫まで歩いたり、他の電車に乗って移動(便乗)することがあります。

初対面の運転士の運転台に便乗することもあり、けっこう気を遣います。

貫通作業

酔っ払いを起こす運転士

終点に到着したあとに車内にお客さんが残っていないかの確認を駅員だけでなく運転士が行うことも。

特に夜は酔っ払いが寝ていることも多く、電車から降ろすのに苦労することがあります。

見落としがあれば車内取り残しになるなど、気の抜けない作業です。

運転関係以外の業務

ここからが、いわゆるデスクワークやチーム活動です。

運転士はチームごとに分かれ、さまざまな目的をもって取り組みを行っています。

安全向上活動

ミスの事例研究や再発防止策の検討などを行い、職場全体の安全レベルを高めます。

運転士同士が集まりディスカッションして気をつけるポイントやミスの体験談を共有したりもします。

サービス向上活動

案内資料の作成やアプリの作成など、お客さんへのサービス向上に取り組みます。

お客さんからのご意見やお褒めの言葉の収集も。

職場環境向上活動

職場のレイアウトやトイレや寝室などの設備の改善を中心に、働きやすい環境づくりを行います。

イベント担当業務

見学会や電車ツアー、車庫での撮影会などの企画・運営を担当します。

イベントの経費、収入など見積もりも行います。

コスト削減活動

エアコン設定や備品管理、業務効率化などを通じてコスト削減に取り組みます。

出張業務

他の鉄道会社や異業種と交流し、意見交換や情報収集を行います。

視野を広げたり、他の会社の良いところを職場に生かしていくことが目的です。

地域密着活動

学校でのマナー講座や企業とのコラボなど、沿線の活性化、地域との関係づくりを行います。

情報発信活動

広報誌などで職場の活動や出来事を発信します。

社員のプライベートなどの記事があったりコミュニケーションツールにも活用されます。

ダイヤ改正業務

ダイヤ改正時には運転士の業務内容が大きく変わるため、資料の訂正、作成など多くの作業が発生します。

清掃業務

電車の走っていない深夜に線路の清掃や草むしり、標識を見やすくするための清掃なども行います。

運転以外の業務をするメリット

給料が上がる

基本的には乗務後に残業で行います。取り組むほど残業代が増えるため、収入アップにつながります。

▶ 電車の運転士の年収・給料はいくら?

評価が上がる

運転業務だけでは個人差が出にくいため、こういった活動への取り組みが上司からの評価につながります。

スキルが身につく

パソコン作業や会議、企画・運営などを通じて、運転以外のスキルが身につきます。

将来、異なる部署に異動したときにも役立ちます。

デメリット

一番大きいデメリットは負担の増加です。

残業が増え、体への負担が大きくなり、考え事が増えることで集中力が落ちる可能性もあります。

運転でミスをしてしまっては本末転倒です。

あとがき

こうして見ると、運転士の仕事は意外と幅広いと感じたのではないでしょうか。

最優先はあくまで「電車の安全な運転」です。

評価や収入を意識して運転以外の業務をやりすぎると、かえってリスクが高くなります。

何事もやりすぎには注意、バランスが大事な仕事です。