目次
はじめに
皆さんは人前でスピーチしたりプレゼンをしたりするとあがったりしないでしょうか?
私は極度のあがり症で人前にでると頭が真っ白になり、なにを話していいのかわからなくなります。
私もこのことは病気だとかは思わなかったのですが、調べていくうちに極度のあがり症は社会不安障害という病気なのだということがわかりました。
これを機に病院にいき、集団認知行動療法というのを実践してきたのでそのことについて今回は書いていきたいと思います。
社会不安障害とは?
あがり症など他人の視線が極度に気になり、そのような場を避けたり日常生活に著しく影響がある場合、社会不安障害と診断されるようです。
人前にでると手足が震えたり、赤面したり、どもったりなど人によって症状は異なります。
その他、人に対して恐怖をおぼえるなどの対人恐怖全般でも社会不安障害と診断されるようです。
集団認知行動療法とは?
同じような症状のある数人が集まり、グループで社会不安障害とは何なのか、なぜ起きるのかなどを学ぶことと、実際にさまざまな実践をすることで客観的に自分を見て症状を軽減させていく目的で行う治療法です。
実践では事前準備なしで自己紹介をしたり、駅前で朗読したりさまざまなことを行います。
特に実践は自分のあがり症の症状の軽減に効果があったので紹介したいと思います。
事前準備なしの自己紹介
メンバーの前で3分ほど突然自己紹介をさせられ、その様子をビデオで録画します。
事前に準備もしないで自己紹介をさせられるなんてほんとあがり症の私にとっては地獄のような時間でした。
案の定、頭が真っ白になり、支離滅裂な自己紹介になってしまいました。
自己紹介の後に自己診断をします、どのくらい緊張感が他人に伝わっていたと思うか、話が不自然だったと思うか、などさまざまな項目で点数をつけて採点をします。
それと同時に他のメンバーも私の自己紹介について採点します。
するとびっくりするような発見がありました。
他のメンバーが採点してくれた点数を見ると自分で採点した点数より高かったのです。
そしてその後、自分の自己紹介のビデオをフィードバックとして見ると意外にもそこまで不自然ではないのです。
支離滅裂だったと思っていた内容も思ったより普通だったし緊張感も顔のこわばりもそこまで伝わってなかったのです。
すなわち自分が思ったほど不自然でもないし、緊張感は他人には伝わってはいないということです。
これは私の中では大きな発見でした。
もし人前で緊張しても自分が思ったほど他人に伝わらない、ということがわかったので「緊張しても別に大丈夫なんだ」とポジティブに考えられるようになりました。
自分に向いた注意を他にそらすトレーニング
あがる原因として「恥をかいたらどうしよう」「みんなにおかしいと思われたらどうしよう」など自分に注意が向くことでどんどん緊張が高まり、悪循環に陥ってしまうのが大きな原因です。
このような時に他のことに注意をそらすことが重要です。
あがりそうだと思ったときに周囲の音、物の色、におい、地面を踏んでる感触など5感を使って順繰りさまざまなことに注意をそらしていきます。
そうすることで自分に注意が向く悪循環から解放されて緊張の高まりを抑えることができます。
私も日常生活でふと自分に注意が向いてしまった時に他のことに注意をそらせて楽にさせたりできているので効果的な方法です。
最大限の恥ずかしいことをあえてしてみる
実際にトレーニングでしたことは駅前で子供用の絵本を大声で朗読することと、犬のおもちゃを連れて駅周辺を散歩することを行いました。
このトレーニングの趣旨はあえて最大限の恥ずかしいことを経験することにより、人前であがるような場面で「あの時より恥ずかしくないしマシ」とポジティブに考えられるようになる効果があります。
実際にやってみると恥ずかしいという気持ちとは裏腹に行き交う人は関心なく通り過ぎていきます。
自分としては恥ずかしいことをしていても人はそんなに他人に興味がないんだなとポジティブに考えられるようになりました。
まとめ
このようにあがり症で病院にいき、集団認知行動療法を受けたことでさまざまな発見があったしあがるような場面でも前に比べるとだいぶ楽になりました。
特に大きな発見は「自分が思ってるほど他人には緊張は伝わっていないし不自然ではない」ことと「注意が自分に向いた時に他のことにそらすことで楽になれる」ことが知れたことです。
費用も病院によってさまざまですが、社会不安障害は病気として扱われるので保険が適用されます。
私の通った病院では社会保険(3割負担)で約2時間×10回で2万円ほどでした。
あがり症で生活に支障があると思うような方はぜひ、一度病院にいってみることをおすすめします。