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電車の運転士の制服はカッコいい!実際はデメリットも?

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電車の運転士の制服のデメリット

電車の運転士や車掌の制服に憧れを感じたことがある方はいるでしょうか?

実は私もその1人でした。

いつかはあの制服、帽子、白手袋をして仕事をしてみたいと思っていました。

その後、鉄道会社に入社し、自分の制服が用意されていた時の感動は今でも忘れられません。

しかし、それから当たり前のように毎日制服を着るようになってメリットだけでなくデメリットも感じるようになりました。

今回はそんな電車の運転士が着ている制服についてのお話しをしていきたいと思います。


ファルコ

1970年生まれ。鉄道会社に入社し、駅員(1年)→車掌(3年)→運転士(30年)に従事。鉄道ファンだけでなく普段から電車を利用するすべての方が分かるような記事作りを心掛けています。

電車の運転士の制服の種類

基本的には駅員や車掌と同じ制服になります。

電車の運転士が制服として貸与されるものを紹介します。

冬用制服

JR東海冬服 引用:JR東海公式ホームページ

冬用の厚手の制服で、上着とズボンのセットです。

夏用制服

夏用の薄手の制服で、上着とズボンのセットです。

冬用と夏用の切り替えは5月頃と10月頃におこなわれます。

真夏用シャツ

JR東海真夏制服 引用:JR東海公式ホームページ

真夏の暑いシーズンは上着は着用せず、貸与されたシャツを着ます。

しかしこのシャツ、ポケットが少なく、資料等を入れられないのが悩みだったりします。

真夏はクールビズでノーネクタイの鉄道会社も多いようです。

ウインドブレーカー

撥水機能のあるウインドブレーカーです。

雨の強い日には中に着ている制服が濡れなくて重宝しますが、暑い日には蒸します。

コート

鉄道会社のコート

真冬など寒い時期には制服のジャケットの上にコートを羽織ります。

寒い時期、地域によってはコートは必須ですね。

制帽

入社するまでかぶるのが憧れだった帽子もいざ毎日かぶっていると嫌になります。

夏は蒸れて暑いし、髪型が崩れるので帽子を脱ぐたびに気になります。

ネクタイ

真夏以外はネクタイをします。

制服に着替えるときもそうですが、特に仮眠するときに深夜に外して早朝に着けるのが面倒です。

名札

制服の一部といってもいいのが名札です。

職場名や職種、名字が書かれています。

従業員のプライバシー保護やカスタマーハラスメント防止などの取り組みが強まってきてることから将来的には名札の廃止もあるかもしれませんね。

白手袋

白手袋

手袋も鉄道会社に入社するまで憧れのものでした。

しかし、手袋をしていると資料がうまく開けない、書き物をしづらいなど弊害がたくさん。

そして何より、白手袋は汚れやすいので洗ったり交換の頻度が高いのも面倒です。

軍手

軍手

何の変哲のない軍手です。

運転士は線路に降りたり、出区点検という電車を触る機会が多く、手が汚れるのを防ぐために軍手が貸与されます。

制服が汚れたり破れたらどうするの?

多少の汚れなら自分で洗濯したり、クリーニングに出したりします。

しかし、クリーニングに出す場合は実費です。

どうしても落ちないような汚れや破れは職場で申告すれば交換してくれます。

申告しても制服は受注生産なので届くまでには数週間かかります。

また、汚れに関係なく数年に一度、一斉に新品に交換もしてくれます。

電車の運転士が制服を着るメリット

仲間意識が強まる

同じ制服を着てる社員同士の仲間意識は間違いなく強まります。

一丸となって安全に電車を動かそうという気持ちにさせてくれます。

運転士としての自覚が強まる

制服を着ると自然と気が引き締まります。

お客さんから見られているという意識も強まり、仕事をしっかりしないとという気持ちにもさせてくれます。

オンオフがはっきりする

制服を着ると仕事モードに切り替わります。

逆に制服を脱いだときには肩の荷が下るような感じがして、達成感を感じる瞬間でもあります。

服装を考えなくていい

毎日どのような服にしようと考えなくていいので楽です。

逆に個性を出し、お洒落をしたい人にとってはデメリットかもしれません。

お客さんに安心感を与える

制服を着ることにより、お客さんに安心感を与えることができます。

鉄道は安心して利用してもらうことが目的なので制服を着ることは大きなメリットです。

憧れの対象となる

制服が格好良ければ憧れの対象となり、企業の印象が上がるだけでなく人材集めの面でもメリットがあります。

私も制服を着てる運転士や車掌に憧れて入社したのでこの効果は大きいと思っています。

制服マジックがあるかも

制服を着ると格好良く見えるとは世間でもよく言われることです。

人にもよるでしょうが、何割増しか格好良く見られる可能性はあります。

怪我の防止になる

特に制帽と白手袋、軍手は怪我の防止に役立ちます。

頭をぶつけたり、指を乗務員室の扉に挟んだという話はよく聞くので傷害事故防止の観点から制帽や手袋は必要です。

電車の運転士が制服を着るデメリット

管理が大変

制服は自分で洗濯したりクリーニングに出したりするため、家に持って帰ります。

しかし、電車の中などで忘れてしまったら悪用される可能性がありますし会社からも処分を受けることになります。

着替えが面倒

制服があることで職場に着いた時と帰る時には着替えが必要です。

特にネクタイがある季節は時間がかかるので面倒です。

休憩中にお客さんに声を掛けられる

制服を着ていることで休憩中でもお客さんから声を掛けられます。

仕事中か休憩中かなんてお客さんからわからないので仕方ありませんが、休憩中なのにとは心の中では思ってしまいます。

休憩中に人目が気になる

休憩中には食事で飲食店にいったりコンビニに行ったりしますが、やはり制服を着ていると人目が気になります。

休憩中くらいは人目を気にせずに休みたいものです。

作業能率が上がらない

制服のメリットとして作業能率が上がるというのが普通なのですが、電車の運転士にとっては作業能率が下がります。

線路に降りたり、出区点検をするときには正直作業着のようなものの方が仕事しやすいでしょう。

衣替えの日にある貴重な光景

冬服と夏服の切り替えで6月頃と10月頃に衣替えの日が設定されています。

一斉にその日に衣替えにはなるのですが、鉄道の仕事には夜勤があるので当然ながら前日から働いている人もいます。

ですから、衣替えの前日から働いている人は次の日の夜勤明けの日も衣替え前の制服を着ていることになり、夏服、冬服の両方の制服が見られる貴重な日となります。

そもそもお客さんは衣替えの日付も知らないのでよっぽどのコアなファンしか気づかない光景ですが。

あとがき

今回は電車の運転士が着ている制服についてのアレコレをお話ししました。

私が鉄道会社に入るきっかけともなった制服ですが、実際に着てみるとメリットだけでなくデメリットもありました。

あの憧れの制服を着て当たり前に仕事をしているんだなと不思議な気分になったりもしました。

やはり、鉄道会社にとって制服は大きな意味があるものだと思います。

これからも鉄道員というのは子供が憧れる存在であってほしいものです。