鉄道用語一覧:電車の運転士が使う用語集

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電車の運転士が使う鉄道用語

今回は電車の運転士が使う鉄道用語の紹介です。

運転士は特にマニアックな鉄道用語を使うことが多いように感じます。

私も駅員や車掌は経験しましたが、ここで紹介する鉄道用語は運転士になるまで知らなかった言葉が多くあります。

誰でも分かるように簡潔に解説してるのでどうぞご覧ください。

運転士、車掌どちらも共通で使う鉄道用語についてはこちらの別記事でどうぞ。

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ファルコ

1970年生まれ。鉄道会社に入社し、駅員(1年)→車掌(3年)→運転士(30年)に従事。鉄道ファンだけでなく普段から電車を利用するすべての方が分かるような記事作りを心掛けています。

電車の運転士がよく使う鉄道用語集

EB

EB装置

EB装置のことで運転士が失神、急病の時に自動で電車を止めるもの。

60秒間ハンドル無操作でブザーが鳴り、5秒以内に復帰しなければ非常ブレーキがかかる。

デッドマン装置

ハンドルの裏に装置が付いていて、力行中は常に押し込んでいなくてはならない。

運転士が失神などをして押し込まなくなると非常ブレーキが自動でかかる。

TE装置

TE装置

運転台にある緊急とかかれたボタンのことで、非常ブレーキ、防護無線発報、パンタグラフ降下、汽笛60秒が同時に扱われる。

踏切事故など運転士がさまざまな取り扱いをおこなう時間がないような緊急時のためにある。

入区・出区にゅうく しゅっく

車庫に入れることと、車庫から出すこと。

また、車庫から出すときに運転士がおこなう点検を出区点検という。

死車・活車ししゃ  かっしゃ

電車のパンタグラフを下げ、バッテリーを切って電源をオフにすることを死車、または電車を殺すという。

逆に電源がオフの状態からバッテリーを入れ、パンタグラフを上げることを活車、または電車を活かすという。

パイロットランプ

パイロットランプ

運転席にあり、ドアが全て閉じることで点灯するランプ。

このランプが点灯していない状態では加速できない仕組みになっている。

三相さんそう

三相交流のことで空調や室内灯、コンプレッサーなどで使われる電気の種類。

運転台に三相表示灯というものがあり、点灯すると三相交流が作られていないことになる。この場合、空調や室内灯が消えてしまう。

回復運転

電車が遅れている場合、許された範囲内で速度を向上させ、遅れを減らす運転方法のこと。

流転るてん

坂のある場所でブレーキを緩めることで電車が動き出してしまうこと。

運転士はそれを防ぐため、停車中は常にブレーキをかけている。

手歯止めてばど 

車庫などに留置している時に流転を防止するために車輪に付けるもの。

応加重装置おうかじゅう   

ブレーキ力を変えることで、乗車率に変化があってもブレーキの効きを一定に調整する装置。

乗車率は台車の空気バネで感知している。

空転・滑走くうてん かっそう

雨などの影響で加速時に車輪が滑ることを空転、ブレーキ時に車輪が滑ることを滑走という。

障検しょうけん

障害物検知装置の略。

踏切に設置してあり、障害物を検知すると運転士に対して停止信号を表示させる。

信号冒進しんごうぼうしん

信号故障や見間違えで停止信号を越えてしまうこと。

運転士が一番恐れているものの一つ。

地上子・車上子ちじょうし しゃじょうし

地上子

線路上にあるものを地上子、電車の床下に付いているものを車上子という。

これらが通信し合って電車の位置と信号までの距離を把握、計算し、ATSなどの保安装置が働いている。

主に地上子のことをトラポン(トランスポンダ)と呼ぶこともある。

ストップ

線路の行き止まり、車止めのこと。

推進運転すいしん    

車両故障などで一番前以外の運転台で電車を運転すること。

退行運転たいこう    

事故等で電車が前に進めなくなってしまった場合に逆方向に電車を運転すること。

入換運転いれかえ    

車庫内などで車両を運転すること。

運転速度も通常より低く抑えられている。

あとがき

今回は電車の運転士がよく使う鉄道用語について紹介しました。

運転に関する用語が多く、運転士は改めて運転のプロだなと感じました。

運転士、車掌どちらも共通で使う鉄道用語についてもこちらで紹介してますのでよかったらご覧ください。

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