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電車の速度制限の種類:オーバーした時の電車運転士の対応は?

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電車の速度制限の種類

電車に乗っているだけだとなかなか気付きませんが、電車はさまざまな速度制限を受けながら運転しています。

しかも、自動車と違って1km/hたりともオーバーが許されないので電車の運転士は常に速度に神経を尖らせながら運転しています。

今回はそんな電車にかかる速度の制限について元電車運転士が詳しく解説します。


ファルコ

1970年生まれ。鉄道会社に入社し、駅員(1年)→車掌(3年)→運転士(30年)に従事。鉄道ファンだけでなく普段から電車を利用するすべての方が分かるような記事作りを心掛けています。

電車の速度制限の種類

車両の最高速度

車両ごとに運転できる最高速度が定められています。

JR東日本 E231系=120km/h

京急電鉄 1000形=130km/h

京成電鉄 AE形=160km/h

これとは別に車両の設計上最高速度というものがあって、営業運転はできなくても設計上出せる速度というものが存在します。

線区の最高速度

線区によって最高速度が決まっており、同じ車両でも線区が違うと最高速度も変わります。

160km/hで運転できる京成電鉄のAE形でも上野~京成高砂間は110km/hしか出せません。

曲線の速度制限

曲線の速度制限

線区や車両によっても変わるのですが、線路のカーブにはそれぞれ速度制限があります。

半径800mの曲線=100km/h半径500mの曲線=85km/hのように決まっており、電車の運転士は曲線半径から速度制限を頭の中で計算できます。

ポイントの速度制限

ポイントは正式には分岐器と言います。

主に駅付近でそれぞれの番線に振り分けるために使われ、ポイントの種類によって、25km/h~45km/h程度の速度制限がかかります。

ポイント通過時はかなり横に揺れるので電車に乗っていてもわかることが多いですね。

信号による速度制限

信号機による速度制限

進行信号の場合以外は速度制限がかかります。

青=進行信号=速度制限なし

青黄=減速号=65km/h

黄=注意信号=45km/h

黄黄=警号=25km/h

赤=停止信号=進めない

路線によって減速信号や注意信号に対する制限速度が変わることがあります。

下り勾配により速度制限

下り勾配による速度制限

国交省の規則で「非常制動による列車の制動距離は600m以内を標準とすること」とうたわれています。

しかし、下り坂のきつい箇所ではブレーキの効きが悪くなり600m以内に停車できなくなる恐れがあります。

このような場所では下り勾配制限として制限がかかります。

入換運転の速度制限

入換運転の速度

入換信号機で運転する場合は基本的には25kmです。場所によって違いがあります。

車庫内で運転するときや、車庫から駅まで据え付けるときなどに適用されます。

臨時の速度制限

大雨や強風、地震が起きた時などに臨時に速度制限がかかることがあります。

速度は状況に応じて指令所が判断します。

速度制限をオーバーしてしまった時の電車の運転士の対応

電車の場合、1km/hでも速度制限を超過してしまうと事象となってしまいます。

万が一、電車の運転士が速度制限をオーバーしていることを認めた場合、線路、車両に影響があることを考え、非常ブレーキで停車させます。

その後、指令所の指示で線路と車両の点検をおこない、異常がなければ運転再開となります。

あとがき

電車の運転士が常に速度に神経をすり減らしながら運転していることが少しはお分かりいただけたと思います。

JR西日本で発生した脱線事故も直接的な原因は曲線の制限速度の超過です。

ハード面の開発が進み、あのような事故が二度と起こらないように強く願っています。