今回は電車の運転士のトイレ事情についてお話しします。
乗務員のトイレに関するニュースが今まで報道されているので、そちらも合わせて紹介していきたいと思います。
ファルコ
1970年生まれ。鉄道会社に入社し、駅員(1年)→車掌(3年)→運転士(30年)に従事。鉄道ファンだけでなく普段から電車を利用するすべての方が分かるような記事作りを心掛けています。
電車の運転士がトイレに行きたくならないようにしている対策
便意のくるタイミングを知っておく
人によって便意がくるタイミングは違います。
自分のタイミングを把握して、食べたり飲んだりする時間や量を調整しています。
仕事中はほぼ食べない、飲まないという人もまれにいます。
行ける時にトイレに行っておく
まず乗務直前にトイレにいきます。
そして、乗務後は停車時間があるとき、折り返し時など、いけるタイミングでトイレに行きます。
気にしすぎない
トイレに行きたくなったらどうしようとか必要以上に思わないようにします。
行きたくなったらそれはそれで仕方ないと思うようにすると意外と大丈夫なものです。
ストッパなどの下痢止めを持っておく
便意がきたときの対策としてストッパを持っている人も多いです。
水なく飲めて即効性もあります。私も何度か助けられました。
電車の運転士がトイレに行きたくなったらどうする?
近くの駅まで我慢して運転し、トイレにいきます。
トイレにいく際は車掌や指令所に事前に連絡します。
車掌はお客さんに向けて「車内点検をおこなっています」などと放送します。
基本的に車掌が嘘を放送することはないのですが、さすがに生理的なトイレに関しては配慮があってそのように放送していいことになっています。
乗務員室に戻ったら車掌、指令所に連絡して運転再開します。
正直、お客さんにトイレに行っていると気づかれるのも恥ずかしいですが、周りの乗務員に無線で聞かれるのが恥ずかしかったりします。
電車の乗務員のトイレに関するニュース
営団地下鉄 東西線
昭和52年と古いですが、鉄道員の中では有名なニュースです。
30代の車掌が中野~落合間で便意を感じ、乗務員室の扉を開けて用を足していました。
用を足しているとカーブにさしかかり、遠心力で車掌は振り落とされてしまい、残念ながら亡くなってしまいました。
JR東日本 総武本線
50代の運転士が佐倉駅停車中にホームと反対側の乗務員室の扉を開け放尿し、駅の外の住民に目撃されてニュースになりました。
JR東海 東海道新幹線
30代の運転士が熱海~三島間走行中、トイレに行くために約3分間、乗務員室を離れました。
この間も約150km/hで新幹線は走行していたとのことです。
まとめ
このようなニュースからもわかるように乗務員はトイレにはできるだけいきたくない、電車を遅らせたくないという心理が働きます。
しかし、電車を止め、報告してトイレに行っていればこの3つのニュースは何事もなかったのです。
悲しいニュースがこれからはないように、運転士、車掌には思い切って電車を止めてトイレに行ってほしいものです。