「出発進行」は誰でも使うくらい馴染みのある言葉になっていますよね。
これから目的地に向けて出発するときに「さあいくぞ!」というようなイメージで使われたりします。
でも本来の「出発進行」は電車の運転士が使う言葉できちんと意味が込められているのです。
今回は元電車運転士が出発進行の本来の意味を誰にでもわかるように解説していこうと思います。
ファルコ
1970年生まれ。鉄道会社に入社し、駅員(1年)→車掌(3年)→運転士(30年)に従事。鉄道ファンだけでなく普段から電車を利用するすべての方が分かるような記事作りを心掛けています。
「出発」と「進行」にはそれぞれ別の意味がある
実は出発進行は「出発」と「進行」の2つの言葉で構成されています。
正式に表すと「出発信号機」に「進行信号」がでていること、になります。
これではまだ難しいので、1つずつ解説していきます。
出発信号機とは何?
出発信号機とは簡単にいうと駅を発車するときに運転士が確認する信号機のことです。
他には駅に入るときに確認する場内信号機、駅と駅の間で確認する閉そく信号機、主にこの3つの信号機があります。
電車の運転士はこの出発信号機のことを略して「出発」と言ってます。
ちなみに場内信号機のことは「場内」、閉そく信号機のことは「閉そく」と言います。
進行信号とは何?
進行信号とは青信号、すなわち進んでも良いという意味です。
他に黄色の注意信号、赤色の停止信号などがあります。
青=速度を落とさず進める
黄=速度を落とせば進める
赤=進めない
電車の運転士は青信号の時に正式名称である進行信号のことを略して「進行」と言っています。
ちなみに黄色は「注意」、赤色は「停止」と言います。
あらためて出発進行の意味を考える
電車の運転士が駅を発車するときに確認する「出発信号機」に青信号、すなわち「進行信号」がでているときに「出発、進行」と言います。
信号の色は青だけではなく、黄色の注意信号、赤色の停止信号があるというのは上で説明しました。
ですから電車の運転士は「出発進行」だけではなく「出発注意」や「出発停止」と言うこともあるのです。
あとがき
いかがだったでしょうか。
できるだけ簡単に出発進行の意味を解説しました。
誰にでもわかるように説明したので鉄道に詳しい方には少し物足りなかったかもしれません。
これからもコアな方向けの記事も書いていきますのでよろしくお願いします。