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電車の運転士の仮眠室事情:絶対起きられるベッドとは?

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電車の運転士の寝室

電車の運転士が仮眠室で使用している絶対起きられるベッドはテレビで紹介されるなど今となっては知名度が高いですね。

運転士だけでなく、車掌や駅員など現場の鉄道員にとって切っても切れない関係の仮眠室について今回はお話ししていきます。


ファルコ

1970年生まれ。鉄道会社に入社し、駅員(1年)→車掌(3年)→運転士(30年)に従事。鉄道ファンだけでなく普段から電車を利用するすべての方が分かるような記事作りを心掛けています。

仮眠室が必要な理由

これは電車の運転士の不規則な勤務に起因します。

基本的に泊まり勤務が多く、例として深夜1時まで運転し仮眠して朝6時から運転したりします。

逆に22時まで運転し仮眠して深夜3時から業務をおこなったりもします。

このように通勤のできないような時間に仕事が終わったり、始まったりするので仮眠室は必要なのです。

仮眠室のある場所

 

主に駅の中、乗務員職場の中、車庫の敷地内にあります。

特に運転士は車庫の敷地内の仮眠室を使うことが多いです。

夜に車庫に電車を入れ、仮眠してから朝車庫から電車を出すという作業が基本で効率的だからです。

仮眠室の中はどうなっているのか?

とても簡易的な部屋でベッドが8割ほどのスペースを占有しています。

以前は2段ベッドで2人で寝るようなこともありましたが、今はほとんどないです。

お風呂やトイレは共用のエリアにあり、部屋からでなくてはならないのでビジネスホテルと比べると面倒です。

テレビはもちろんありません。

また、仮眠室によっては隣の部屋との壁が薄く物音やいびきが聞こえてくるのでそれが最大の悩みです。

耳栓を使っている方も多いです。

定刻起床装置とは?

敷き布団の下に設置してあり、設定した時間になると風船のように膨らみ上半身が起きあがる仕組みです。

JRをはじめ、全国の鉄道会社、消防署などで使われています。

ちなみにJR東日本のオンラインショッピングJRE MALLでは¥120000で販売されています。

定刻起床装置を使う理由

まずは寝坊を防止することが大きな目的です。

定刻起床装置は強制的に体が起きあがるので、目覚まし時計で起きられない方でも大半は起きられます。

また、乗務員は起きる時間がバラバラなので目覚まし時計だと周りの仮眠室で寝ている人が起きてしまいます。

これらの理由から定刻起床装置が使われています。

ただ、定刻起床装置で体を強制的に起こされるのは不快、苦手という人が多く事前にスマホのバイブレーションなどで起きている人が多いのが実情です。

あとがき

今回は仮眠室事情について書いていきましたが、これでも昔に比べたら仮眠室も良くなりました。

昔は薄暗い部屋で冷暖房の効きも悪く、2段ベッドで2人で寝ることもしばしば。

鉄道員とは密接でとても重要な仮眠室、今後も改良を続けていってほしいなと思います。