自分が仕事にしている鉄道というものにファンがいるというのは基本的には嬉しいものです。
ただ、最近ではニュースなどでも悪質な撮り鉄が報道されたり、実際に私も電車を運転しているときに嫌な思いを何度かしています。
今回は電車の運転士の撮り鉄に対する本音、どのような撮り鉄が迷惑なのかお話ししていきます。
ファルコ
1970年生まれ。鉄道会社に入社し、駅員(1年)→車掌(3年)→運転士(30年)に従事。鉄道ファンだけでなく普段から電車を利用するすべての方が分かるような記事作りを心掛けています。
電車の運転士の撮り鉄に対する気持ち
マナーの悪い撮り鉄が目立つため、電車の運転士からしてもやはり苛立つことはあります。
まず、自分が運転している電車を撮られること自体、気分がいいものではないです。
自分の仕事をしているところをカメラで撮られ続けたらストレスが感じられるのは容易に想像できると思います。
撮られるだけでもストレスを感じるのにマナーが悪いとなれば尚更苛立ってしまいます。
電車の運転士にとって迷惑な撮り鉄とは?
マナーの良い撮り鉄もたくさんいますが、やはりマナーの悪い撮り鉄がいると目立ちます。
電車の運転士からすると、どんな撮り鉄が嫌なものなのか具体的に挙げていきます。
全速力でダッシュする撮り鉄
自分の撮りたい電車がくるとホームを全速力でダッシュする撮り鉄がいます。
線路に落ちるリスクもあり、他のお客さんにも迷惑なのでやめてほしいです。
フラッシュ撮影する撮り鉄
これはコアな撮り鉄にはほとんどいませんが、子供などに多いです。
フラッシュ撮影されると電車の運転士は眩しいし、運転にも支障があり、危険な行為となります。
運転中後ろから動画を撮っている撮り鉄
短時間ならまだしも長い時間動画を撮られるのは気が散りますし運転に支障があります。
前面ガラスに反射して撮ってる人がずっと見えたりするので運転士によっては注意する人もいると思います。
もし長時間撮るのなら運転士に許可をとった方がいいかもしれません。
黄色い線の外側で撮影する撮り鉄
運転中、黄色い線の外側に人や三脚など何かあるとドキッとするのでやめてほしいです。
直前で黄色い線の内側によける撮り鉄もいますが、電車の運転士はだいぶ手前から見えているのであんまり意味ないです。
線路内に入って撮影する撮り鉄
これは鉄道営業法にも違反する犯罪行為です。
それでも線路内で撮影したり、三脚を線路内に入れて撮影してる人は後を絶ちません。
三脚だけなら問題ないと思うかもしれませんが、電車の運転士からは一目でわかりますし、それで電車が止まった事象もたくさんあるのでやめましょう。
手を振りながら撮影している撮り鉄
これ、個人的に嫌です。
手を振るか撮影するかどっちかにしてほしいです。
おそらく電車の運転士が汽笛を鳴らすのを撮影したいのだと思いますが、カメラに目線をやってる人に反応したいとは思わないです。
今までに一番苛立った撮り鉄
電車を運転中、ホームに入線してたところ、撮り鉄が黄色い線をはみ出て撮影してました。
危ないと思い、汽笛を鳴らしたところ、通り過ぎるときに中指を立てられました。
安全のために汽笛を鳴らしたのにそのようなことをされるのは納得いかないし腹が立ちますね。
駅や電車は自分だけのために存在してるとでも思ってるのでしょうか?
あとがき
今回は一部の悪質な撮り鉄のことを取り上げましたが、ほとんどの撮り鉄はマナーを守り、撮影していることだと思います。
もちろん撮り鉄だけでなく鉄道員にも良くない態度や言葉遣いをする人もいるので撮り鉄だけが悪いとは一概には言えません。
マナーや相手の気持ちを考えてもっと良好な関係になれればいいのになと思います。