今回は主に車掌がよく使う鉄道用語について紹介します。
ファルコ
1970年生まれ。鉄道会社に入社し、駅員(1年)→車掌(3年)→運転士(30年)に従事。鉄道ファンだけでなく普段から電車を利用するすべての方が分かるような記事作りを心掛けています。
車掌がよく使う鉄道用語
レチ
列車長の略で車掌のこと。
放送をしたり、車内秩序の維持など電車を掌る。
サボ
サイドボード、またはサインボードの略で電車の行き先表示のこと。
今はLEDが主流だが、金属製の札やロール式のサボもある。
側灯
戸閉め車側灯の略。
ドアが開いてる時に点灯し、閉まると消灯する。
車掌はドアの開閉時に「側灯点」「側灯滅」などと喚呼している。
ちなみに、車内警報装置が扱われたときに点灯するなど他の用途で使われる側灯もある。
レピーター
出発反応標識の略。
車掌が「レピーター点灯」などと喚呼しているのでレピーターって何?って思う人もいるでしょう。
運転士は前で信号機が見えても、車掌は後ろで見えない。それを補助するためにホーム上に付けられているもの。
電車が進んでいい状態でレピーターは点灯し、信号が赤で進んではいけない状態では滅灯する。
客扱い終了合図
駅員が車掌に対してお客さんの乗降が終了したことを知らせる合図のことで車掌はそれを確認したのちにドアを閉める。
主にカーブのきつい駅や人の多い駅で合図がある。
戸挟み検知
ドアに何かが挟まると自動的に少しドアが開いては閉まるを繰り返す装置。
特に車掌の操作はいらない。
ただ、細いヒモなどは検知できないので鉄道会社はさまざまな戸挟み検知を開発している。
ホーム検知
車掌がホームのないところでドアを間違えて開けないようにするための装置。
主に車外の乗務員室下部にセンサーが付いており、ホームの有無を検知している。
胴乱
車掌が持っているカバンのことを主に胴乱という。
ノリホ
乗車人員報告のことで特急列車などで乗っているお客さんの人数を車掌が報告する。
これをダイヤ改正時の資料にしたり事故が起こった時の影響人数などに使われる。
ワンコーラス
車掌が扱う発車ベルが一周終わるまでのこと。
車掌は各駅のワンコーラスの時間を大体覚えている。
ちなみに発車ベルを短く押すことを「ちょいベル」「即切り」などという。
再開閉ボタン
閉まってないドアだけ開けることができる便利なボタン。
荷物挟まりなどで1つのドアが閉まってない場合にすべてのドアを開けなくて済む。
落とし窓
乗務員室にある上げ下げして開閉する窓のこと。
主に車掌が窓から顔を出して安全性確認するときに使う。
スタンパー
別名チケッター。
車掌がお客さんの持っている切符に確認したことを証明するために押印するもの。
調整席
特急列車などで座席の故障や空調からの漏水など、何らかの理由で座席が使えないときのために用意しておく予備の席のこと。
あとがき
今回は車掌が主に使う鉄道用語について紹介しました。
車掌は運転に関することよりもやはりお客さんに関する用語を使うことが多いですね。